「そんな物作ったりしたら、それこそ1年A組の恥よ。それとも、あなた学園祭を馬鹿にしてるの? 少なくとも、私は嫌だからね!」「だって、つまらないじゃない」 東校舎の廊下に、2人の少女の言い争いの声が響き渡った。此処はベルファール魔法学園。大陸一文 化の進んだヴァシュラン王国首都マルスランに位置する多くの学問所の中でも、最大規模の由緒ある学 園である。この言い争い――いや、むしろ口喧嘩に近いが――の主を見ようと、他クラスの生徒の何人 かが涌いてきて教室を覗き込んでいる。しかし、2人はその事にさえも気付いていなかった。 教壇に立っているショートカットの少女は、相手の瞳を真っ直ぐに見据えたままに、きつい言葉を立 て続けに浴びせかけている。話の筋は通っているのだが、結構口が悪い。もう1人の、くせのある髪を 後ろで束ねている少女は、態度はともかく、口の方では完全に負けている。まあ、彼女に限らず、「『 踊る音符』は一般展示する美術品として妥当か」というテーマで論争した処で、普通の人間はまず勝て ないだろう。 他の生徒は隣同士でいろいろと会話はしているが、とりあえず傍観を決め込んでいる。自分が口を出 すまでもなく、クリス――このHRの司会でもあるショートカットの少女に任せておけば、自然に話は 収まるのだ。 「まあまあ、ケンカは良く無いよ。フォンティーナ君、どうしてもそれを作りたいんだね」 そんな事情からも、先生のこの一言は、もう1人の少女――フォンティーナにとって、まさに起死回 生のきっかけであった。 「勿論です、先生!」 「よし、なら別々に作ればいい。だけど、決して途中で投げ出したりしてはいけないよ」 即座にそれを安請け合いしたフォンティーナ。しかし、学園祭までに残された時間は2週間を切ろう としている。しかも、彼女はクラス内でも一二を争う不器用さの持ち主なのだ。学園祭までに「踊る音 符」は完成するのか、それとも………
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第1章 フォンティーナ 意地と気合いで安請け合い 第2章 レイト来て いつの間にやら知恵袋 第3章 実際に 作るとなると大変だ 第4章 フォンティーナ 行く先々で嫌われる 第5章 引き抜き大作戦 第6章 取りあえず、出だしは至って順調に…… 第7章 遂に炸裂! 超音波 第8章 ひょっとして 歌が不幸を呼んだのか? |
第 9 章 ビュシェットが その特技ゆえに1人浮く 第10章 石膏 vs 元後方部隊 第11章 この辺で ちょっと息抜き 配色だ 第12章 デリス大暴走 第13章 そして全員燃え尽きた 第14章 戦うと 決まった以上はまず準備 第15章 戦慄の貧乏アタック(←意味不明) |